Go to Portland, Go to PARK 〜ポートランドの公園に行こう!〜

全米一住みたい街として人気の街、ポートランド。さまざまな都市問題を経て今の姿にまで発展したことから、街づくりの成功例としても注目されています。2017年夏、私たちはポートランドの公園に着目しながら、スプリント開発合宿やオフィス視察というさまざまな活動を交えて、ポートランドの街づくりと公園について考察する旅をしました。

「公園」とともに歩む街、ポートランド

ポートランドが市として成立したのは1851年のこと。そのわずか50年余り後には、ランドスケープの父とも言われるフレデリック・ロー・オルムステッドを父にもつオルムステッド兄弟により街を公園で繋ぐという公園都市構想が提案されており、公園と縁の深い街です。また、1970年代には、世の中のモータリゼーション化との流れとは逆行する形で、高速道路計画が撤廃され、代わりに公園ができるという出来事もあるなど、街づくりの転換期に公園の存在がありました。

オスムステッド兄弟による公園都市構想  出典:Portland Bureau of Transportation
高速道路計画跡地にできたウォーターフロントパーク

公園のデパート?! 世界最小から全米最大級の都市公園まで

ポートランド市内にはおよそ、300あまりの公園があります。今回は、おもに中心市街地周辺の20余りの公園を巡りました。世界最小の公園から全米最大級の都市公園まで。水遊びを楽しめる公園、イベントができる芝生広場、座るところが充実した休憩スポット、、、などその機能もさまざま。ポートランド市内は、そんな多様な公園が面的に整備され、街全体が大きな公園のようにも感じます。

ギネス認定の世界最小の公園
面積は20㎢を超えるという全米最大級の都市公園
子ども連れの家族に大人気の水遊び場のある公園

PORTLAND = PARK?

街中のストリートやオフィスにも目を向けると、そこには”通行する”、”労働する”といったひとつの目的のための空間ではなく、遊びのある空間になっていました。街で一番人気のアルバーター・ストリートは、壁面にグラフィティが描かれストリートアートを楽しめたり、街路に設置されたカフェテラスで寛げたりもします。また、訪問したオフィスの多くは、食堂や休憩スペースが充実し、ペットも連れてこれるなどリラックスできる空間づくりがなされていました。公園に限らず、街のあらゆるところを切り取ってみても、自由で開かれた雰囲気があり、どことなく公園に通じるものを感じます。

建物の壁グラフィティでポップな雰囲気のアルバータ・ストリート
通りに並ぶカフェテラスは犬も一緒にくつろげます

公園は、あらゆる人があらゆる目的で使える場所。レクリエーションなどの目的だけでなく、止むを得ず生活の場所として行き着くこともあります。さまざまな事情を包み込んでくれる懐の深さがポートランドの公園、そして街にはありました。

『Go to Portland Go to PARK  ポートランドの公園に行こう!』

価格:540円(税込)

発売日:2018年2月

仕様:A4〜最大A1サイズ(冊子を最も広げた状態)

調査の詳しい内容は、冊子にまとめています。